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握手を求める保険の営業マン

02.関係構築はラポールで

「初めてのお客様とお会いすると、人間関係の構築がうまくできません。」

2回目の面談にも関わらず警戒する客

お客様と何度もお会いして、長く話しをしていけば、お客様との距離はだんだん縮まっていきます。しかし、セールスの場面では、そんな悠長なことは言っていられません。できるだけ早い段階で、お客様と距離を縮める必要があります。その為には、早々に「ラポールを築く」ことが大切です。

 ラポールとは?

ラポール

心理学用語です。フランス語で「橋を架ける」という意味から、心が通じ合っている関係、信頼しあっている関係、相手を受け入れている関係、ということを表します。

「ラポール」とは、心が通じ合う関係、信頼し合っている関係を表す心理学用語です。この、「ラポールを築く」ことで、お客様との距離がグッと、そして早く縮まるのです。 そこで、「ラポールを築く」ためのテクニックを3つご紹介します。この3つを意識するだけで、お客様はセールスを早々に受け入れ、信頼してくださるでしょう。

 3つのテクニック

 ① ミラーリング

車窓に映った自分の顔を見つめる男性

「ミラーリング」とは、「ミラー」=「鏡」という言葉から分かるように、相手のしぐさや姿勢、行動等を真似ることをいいます。例えば、お客様がコーヒーを飲んだら、自分も同じタイミングでコーヒーを飲んだり、お客様が脚を組んだら、自分も脚を組んだりします。

私たちは、自分と同じ動作を取る人を見ると、安心感や親近感を覚える様になっています。ということで、この「ミラーリング」を行うことで、お客様はセールスに好意や安心感を持つようになるのです。

ただ、ずっと同じ動作をしてしまうと、お客様もわざと真似されていると気付き、イラっとしてしまったり、逆に不信感を抱かれてしまいます。やり過ぎに気を付け、さりげなく真似る程度にしましょう。

この「ミラーリング」を応用して、お客様と世界観を合わせるのも効果的です。

私は以前、大変厳しい人と仕事を一緒にすることになり、どうやったらその人に信頼してもらえるかを考えました。そこで、世界観を合わせることを意識することにしました。その人は歴史の話が好きで、よく歴史の言葉を使っていたので、私もそれに合わせて、一緒に仕事に取り組む際に「いざ出陣ですね」なんていう言い方を敢えてしました。たったこれだけのことですが、こうすることで相手がすごく打ち解けた様に感じたのです。

この様に、相手の世代や性別、趣味等に世界観を合わせるというのも、「ミラーリング」の1つです。

 ② ペーシング

スマホで誰かからの通知を読む男性

「ペーシング」とは、話す内容、話すスピード、トーンなどを相手に合わせることをいいます。例えば、お客様がゆっくり話す人であれば、自分もゆっくりしたペースで話します。お客様が早口な場合は、セールスも少し早いスピードで話します。たまに、早口なお客様が早口で話しをしているのに、セールスがゆっくり話しをしている、こんな場面を見ませんか?その時お客様はイライラしているように見えませんか?

他にも、お客様とトーン(熱量)を合わせましょう。お客様が、低いトーンで話しをしているのに、セールスが常にテンション高く大きな声で話しをしてしまうと、お客様から「このセールスとはなんだか波長が合わないな」と思われてしまい、親近感を持ってもらえません。

ペーシングを意識することで、お客様の共感を得やすくなり、商談がスムーズに進む様になります。

さらに、最近はお客様に直接お会いするだけでなく、メールやSNSでコミュニケーションを取ることもありますよね。メールやSNSでのコミュニケーションの場面でも、このペーシングを意識してみてください。例えば、お客様から5行のメールが来たら自分も5行のメールで返す、お客様から3つに分けてLINEが来たら自分も3つに分けたLINEを返すといった様に、メール文やメッセージのボリュームを合わせることを意識しましょう。お客様から2行しかメールがきていないのに、セールスが30行のメールを返信したり、お客様から3つのメッセージしかきていないのに、10個のメッセージを続けて送ったら、「なんだかこのセールス重たいわ」と思われてしまい、距離を置かれてしまうでしょう。

 ③ バックトラッキング

鮮やかなオウムがこちらを見る

「バックトラッキング」とは、日本語では「オウム返し」のことをいいます。お客様が言った言葉をそのまま繰り返します。

 会話例1

お客様

先日、子供とディズニーランドに行ったんです。

セールス

お子様と、ディズニーランドに行かれたんですね。

 会話例2

お客様

この前見た映画が面白かったんです。

セールス

ご覧になった映画が面白かったんですね。

この様に、お客様が言った言葉をそのまま繰り返すことによって、話しを聞いている、理解してる、ということを示すことができ、お客様は安心感や信頼感を得られます。

ただしこの時、お客様の言った言葉を似た言葉に変えてしまうと、違う意味合いで捉えられ、信頼感を得られないことがあるので注意しましょう。

 NG例

お客様

この前見た映画が、面白かったんです。

セールス

楽しかったんですね。

 まずは警戒心を解く

ここまで、「ラポールを築く」為の3つのテクニックをご紹介しました。いずれも、お客様に心を開いてもらう為のテクニックですが、やりすぎたり、テクニックとして割り切ってやってしまうと、かえって不信感を抱かれてしまいます。お客様を本気で想う気持ちがなければ、伝わりませんし意味がありません。

実際のセールスの場面では、お客様とお会いする度に「ラポールを築く」ことを心がけてみてください。

特に、アプローチの段階は、初めてお客様とお会いをする段階です。お客様はセールスに対して警戒心を持っています。この3つのテクニックを意識して実践することで、なるべく早く距離を縮めることができます。慣れるまでは少し難しいかもしれませんが、是非試してみてください。

「02.関係構築はラポールで」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: お客様の本心をわしづかみし、一番かゆいところに手の届く提案をすることも保険営業のコツです!(ニーズ確認)

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