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24.プレゼンスライドを作るコツ

プレゼンテーションで使用するスライドを作成するのですが、お客様に響いていない様なんです。

最近は、オンラインで商談をする機会も多くなり、情報提供のため、画面上でお客様に資料等をお見せすることも多々ありますよね。

自分でプレゼンスライドを用意する場合は、スライドの作り方一つで、お客様の心に響かせることも、響かせないこともできます。そこで今回は、お客様の心に響くプレゼンスライドはどうやって作成したらいいのか?「ストループ効果」についてです。

保険募集にかかわる資料について

保険募集する際にお客様にお見せする資料は、生命保険会社が認めた資料でなければなりません。私製資料を使って説明することがないようにお気をつけください。ここでは、保険募集に関わらない、情報提供資料について言及しています。

情報は一致させる

ストループ効果

1935年、ジョン・ストループ氏が提唱

文字の色の情報と文字が持つ情報が矛盾している場合、反応するまでに時間がかかってしまう現象のこと

「ストループ効果」とは、文字の色と、その文字が持つ意味が異なっている場合、何を表しているかを理解するまでに時間がかかってしまう現象のことをいいます。 例えば、次のイラストで、文字についている「色」を声に出して読んでみてください。

「あお」「あか」「みどり」「みどり」「あお」これは簡単ですよね。

ではこちらはどうでしょうか?文字についている「色」を声に出して読んでみてください。

「みどり」「あお」「あか」「あか」「あお」

いかがですか?1回目よりも時間がかかったのではないでしょうか。

1回目は、「色」と「文字が表す意味」が同じでしたが、2回目は「色」と「文字が表す意味」が矛盾しています。そこで、答えを導き出すのに時間がかかってしまったわけです。これが「ストループ効果」です。2つの情報が矛盾していると、脳が混乱するのです。

先入観が邪魔をする

他にも、信号の色と意味は

  • 赤色の時に止まる
  • 黄色の時に注意する
  • 青色の時に進む

となっています。これが、こんな風に変わってしまったらどうですか?

  • 赤色の時に進む
  • 黄色の時に止まる
  • 青色の時に注意する

みんなが大混乱して、交通事故がたくさん起きてしまいそうですよね。

この様に、「色の情報」と「意味」が広く認知されているものであればあるほど、先入観が邪魔をして混乱をきたします。そのため「ストループ効果」は、見る人にストレスや不快感を与える効果とも言えます。

このことから、プレゼンテーションでお客様にお見せするスライドも、誤った表記の仕方や画像を使ってしまうと、「ストループ効果」が働き、お客様へストレスを与えてしまうのです。

スライドの工夫

それではセールスに応用してみましょう。 自己紹介のスライドにおいて、「自分は繊細なんです」と言いたい場合、こちらのスライドが出てきたらどうでしょうか?

黒い背景に黄色い文字、そして文字のフォントも丸文字、これでは「繊細」ということは全く伝わりませんし、お客様が、「この人は繊細って言ってるけど、なんだか怖い感じがするわ」と混乱してしまいます。自己紹介のスライドを作成する際は、自分のイメージに合った「背景色」と、「文字のフォント」を使う様にしてください。ご自身の写真をスライドに貼る方もいらっしゃいますが、自分の性格を「明るい」と表現しているのであれば、真顔の写真ではなく、笑顔の写真を貼る様にしましょう。

そして、商品のプレゼンの場面においてはさらに配慮が必要です。生命保険のセールスは、人がお亡くなりになるとか、病気になるとか、介護状態になるとか、暗い話しをしなくてはいけません。そこで、その時に使用する「色」や「イラスト」はとても重要になります。インターネット上には、お洒落なスライドのテンプレートや、かわいいイラストがたくさん存在します。お洒落なスライドのテンプレートにかわいいイラストをふんだんに使ったら、お洒落なスライドや、かわいいスライドは完成します。しかし、人が亡くなる話や、病気になる話にはそぐわないのではないでしょうか。

人が亡くなる話しや、病気になる話しをする場合には、少し暗めの背景に、落ち着いたフォントで文字を記載するようにしましょう。

お客様に伝えたい内容と、見せているスライドのイメージが異なると、お客様は混乱してしまい、ストレスを感じてしまいます。せっかく心に響く話しをしているのに、スライドが原因でお客様の心に響かなかったらもったいないですよね。

一方で、プレゼンスライドを自分で作成していると、綺麗なスライドに仕上げたいと思ったり、お洒落なスライドに仕上げたいと思い、ついつい手の込んだものにしてしまいがちです。スライドを作成したら、一度周りの人に見てもらい、自分が話そうとしていることと、スライドのイメージが合っているか、意見を聞いてみましょう。

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