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保険営業は小物へも配慮を

 イメージは持ち物から

保険セールスパーソンは、身だしなみと合わせて、小物にも気を配るべきです。
「細かいところへ目が届く」「几帳面」というイメージは持ち物に対する配慮から伝わるものです。
男性のセールスパーソンが持つ小物の選び方を見ていきます。

セールスパーソンの小物(男性編)

 靴はストレートチップで内ばね

日本には「足元を見る」という諺があります。本来は「相手の弱みに付け込む」という意味ですが、「足元で人となりを判断する」という誤った理解もされています。このような誤用が広がるくらい、納得感があるということです。実際に足元がキレイであれば、細かい配慮のある人だという印象があります。多くのお客様に受け入れられることを目指して、足元を美しくしていきましょう。

まず靴の色ですが、「ウエストの革ベルト」「腕時計の革ベルト」と色と質感を合わせます。時々、茶色のウエストベルトに黒い靴を合わせている方を見かけます。これはセールスパーソン以前のビジネスマンのエチケットの問題です。革の色は統一させることが基本です。可能であれば「名刺入れの革色」とも合わせてください。色は、全てにおいて黒が基本です。統一すれば無駄なく最低限の金額で準備ができます。

デザインは一番上のイラストにあるような「ストレートチップの内ばねが」一番フォーマルです。葬儀でも活躍します。モンクストラップもフォーマルな歴史があるものの、ビジネスでは未だにデザイン性が強く残ります。ウイングチップも背の高いヨーロッパ人には似合うものの、背の低い日本人にとっては足元に主張が出過ぎます。コバが張ったデザイン(上から見たときに、小指のあたりがサイドに広がったスタイル)、チゼルトゥデザイン(横から見たときに、つま先が上に上がっているスタイル)は、モードな印象を与えるので控えたほうがいいでしょう。あくまでフォーマルにしていくことが、基本を押さえた保険セールスパーソンの鉄則です。

間違ってもスリップオンシューズ、コインローファーなどを選ばないようにしてください。スリップオンシューズは履きやすくデザインされていることから、面倒なことを避ける人と思われます。コインローファーは、学生が履くカジュアルなシューズで、TPOのわからない人だと理解されます。

裏が革底のレザーシューズは湿気に弱いため、日本の気候では長持ちしません。安くても良いので最低3足は用意して交互に履きましょう。交互に履いて、靴を休ませてあげると、結果長持ちさせることができます。

靴下の色は?

靴下の色は靴の色、もしくはパンツの色に合せます。

どちらかに色が一致していると足が長く見えます。座ったときのすね毛が気になる方は、ロングノーズの靴下もお勧めです。ただし、細身のパンツはふくらはぎのフィット感が強いため、ロングノーズの靴下との間に摩擦が生まれ、裾がまくれ上がるデメリットもあります。

 腕時計は白文字盤で黒革ベルト

腕時計はセールスパーソンの神器のひとつです。保険セールスパーソンとしての腕時計は、黒ベルトに白い文字盤を一つ持つようにしてください。

保険セールスを始めたとき、恥ずかしながらスマホで時間を確認していました。あるとき、お客様から「腕時計もしないような、時間にルーズそうなセールスとは付き合いたくない」と言われたことがあります。お客様は良く見ていらっしゃるのですね。

当時、上司が勧めてくれた腕時計はロレックスでした。ロレックスにする理由は2つあるようです。

  • ある程度、高価な時計をすることで、実績があるセールスパーソンを演出できる 
  • 苦しくなったときにお金に換えやすい 

こだわりがないのであれば、まず一本目はロレックスやIWCのフォーマルなものを使っていくと良いでしょう。

  • 文字盤の形はラウンド型にする
  • 直径サイズは35mm~42mm(身につけて周りに判断してもらいましょう)
  • 文字盤は白
  • ベルトは黒の革ベルト

文字盤のデザインはトノー型ではなくラウンド型にしましょう!サイズは35mm~42mmです。文字盤が大きくてもIWCのポルトギーゼのようにスマートなデザインもあります。全体感で選びましょう。白文字盤にする理由は、一番フォーマルですし、ダーク系スーツに似合うからです。ファッション雑誌には様々な色の文字盤が出ていますが、ビジネスでカラフルな文字盤を使用するのはNGです。

腕時計は奥が深いアイテムです。仕事が順調に進めば、高価でデザイン性のあるものに変えていくチャンスはいくらでもあります。まずは、多くの人に受け入れられることを考えて用意しましょう。

 ボールペンは適度な重さを

ボールペンも保険セールスパーソンの神器の一つです。なぜ、ボールペンに気を配るのでしょうか?

保険料は長く払っていくものです。金額的に安いものではありません。また、保険契約は契約者と保険会社との契約であり、募集人はその媒介です。契約書のサインは格式が高く非常に重い作業なのです。その人生を預ける契約に対して、チープなプラスチックボールペンを渡されたら…。

外資系の保険セールスパーソンが高価なボールペンを使用するのは文脈効果を活用したマーケティングです。文脈効果とは、「知覚」「認知」「言語」「記憶」に関する概念で、その前後関係から対象となる刺激の知覚過程に影響をもたらす心理効果を言います。「重いボールペン=契約の重さ」という文脈に変換されて、保険契約者の記憶に残ります。このイメージはかなり長く続き、ひいては保険の解約率や紹介率にも影響を及ぼしていきます。

保険セールスパーソンにお勧めのメーカーはウォーターマンです。メジャーなので換えのボールペン芯が手に入りやすいこと、またもともと創業者が保険セールスパーソンであったという背景がうんちくに使えます。書き心地も良いですし、是非使ってみるといいと思います。

ボールペンは必ず内側のポケットにさして外から見えないようにしてください。また、あまりに重すぎる、太すぎると女性のお客様には書きづらいようです。お客様にサインをいただくということを前提にして太さを選ぶといいでしょう。

今回はセールスパーソンが使用する小物について見てきました。小物へのこだわりは、お客様への細かな配慮であり、セールスパーソンの力量を垣間見せる演出です。どんなセールスパーソンを目指したいのかを考えて購入しましょう!

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